受賞作品を実際の模型として制作
現在WHAT MUSEUMで開催中の「波板と珊瑚礁 ‐ 建築を遠くに投げる八の実践」に関連企画である「模型コンペティション」の受賞作品展が、WHAT MUSEUMで2026年8月4日(火)から9月13日(日)まで開催される。会期中には来場者投票によりオーディエンス賞が選出される。
本コンペティションでは、「近くにあるものと遠くにあるもの」をテーマに、建築のあり方や社会との関係を模型で表現するアイデアを募集した。審査は、展覧会に出展中の建築家8組、ALTEMY、Office Yuasa、ガラージュ、GROUP、DOMINO ARCHITECTS、畠山鉄生+吉野太基+アーキペラゴアーキテクツスタジオ、平野利樹、RUI Architectsが担当。テーマの体現性、視点の転換、建築・社会への問い直し、アイデアの実現性などを総合的に審査し、国内外から寄せられた応募作品の中から受賞作品を選出した。受賞者は模型制作費として5万円を授与され、各自が提案内容をもとに模型を制作、展示する。
受賞作品
ALTEMY賞:HIINA NOHARA + DREW HART
タイトル:A_RANGE
模型はそれ自体で完結した表象ではなく、異なるメディア間の翻訳の中で変化し続ける一時的な状態である。本作品は、その翻訳過程で生まれる揺らぎや不確定性を通して、模型に新たな解釈が重ねられていく過程を可視化する。
Office Yuasa賞:熊田英梨嘉 / Erika Kumada
タイトル:意味の向こう岸で ーBeyond the Shore of Meaning
Villa Savoyeの一枚のフィルムから始まる、五つの作品。それらは世界の秘密に触れようとする際の〈視点の差異〉であり、結果として一つの建築に向かう〈予感の集積〉でもあった。意味の向こう岸、朧気な家。
ガラージュ賞:大田祥悟
タイトル:いちぶんのご模型
「型を模す」と書いて模型という。対象物を抽象化しスケールダウンして表現されるものから、スケールを拡大し、より具体化させて作られるものへ。この反転した操作の中に、模型のさらなる可能性を探る。
GROUP賞:藤下彩
タイトル:編むこと
強くて、丈夫で、安心できる家に住みたいと思っている。けれども、私をとりまく生活は、もっと曖昧で柔らかく、形をもたない。野菜室で眠る腐りかけの玉ねぎも、作りかけの編み物も、どんな形になるかわからず、そこにいる。伸ばしてみたり、ほどいたり。ただ、今日も編み続ける。
DOMINO ARCHITECTS賞:秋本寛太
タイトル:柔らかい構造
裏返しの靴下に、ピザのチーズは伸びて固まり、世界地図を広げて透かして見た。見慣れたかたちが、ふいに輪郭を失い、思いがけない動きを見せる。ふにゃふにゃしたシリコンの模型には、その戸惑いによく似た感触がある。
アーキペラゴアーキテクツスタジオ賞:モニカ
タイトル:紙を折る、月を測る
「紙を42回折ると月に届く」という話を起点に、月までの距離を身体へ引き寄せる二つの模型を制作した。大きな紙を限界まで折り重ねる経験と、完成し得ない最終形のオブジェによって、月へ至ることをめぐる想像と現実とのあいだを往還する。
平野利樹賞:清水章太郎
タイトル:どこかの都市の模型
衛星データから生成した粗い都市3Dを模型化し、遠くから把握された都市像が、近づくほど崩れ、剥がれ、見失われていく過程を表現する。都市の「遠さ」と「近さ」の関係を問い直す作品である。
RUI Architects賞:沼宮内さつき
タイトル:世界団地
漫画のコマに描かれたものたちを一つのスケールに縛らず、360度等しく繋ぎ直してみる。バラバラに引き裂かれた世界を同時に見られない私たちの肉体を超えて、一方向の物語ではない、意図しない関係性がその場に立ち上がる。
「波板と珊瑚礁 ‐ 建築を遠くに投げる八の実践」 関連 模型コンペティション 受賞作品展
| 会期 | 2026年8月4日(火)~2026年9月13日(日) |
| 時間 | 火曜~日曜 11:00~18:00(最終入館17:00) |
| 会場 | WHAT MUSEUM 建築倉庫 |
| 料金 | 一般 900円、大学生/専門学生 700円、中高生 500円、小学生以下 無料 |
| URL | https://tinyurl.com/fveyhhpf |

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