彫刻とデザインの境界を探る《LOVE Chair》と《LOVE Side Table》で構成されたコレクション
トルコ・イスタンブールを拠点に活動するデザイナーSami Savatlıがコレクティブルデザイン・コレクション「LOVE」を発表した。イスタンブールのARKOBJECTが紹介する本コレクションは、《LOVE Chair》(ラブ・チェア)と《LOVE Side Table》(ラブ・サイドテーブル)の2点で構成される。デザインと彫刻が交差する領域から生まれた「LOVE」は、機能を持つオブジェクトが実用性を超え、彫刻作品としての存在感と自律性を獲得する可能性を探求している。
機能と彫刻性をつなぐ流動的なフォルム
《LOVE Chair》と《LOVE Side Table》は、流動的かつ連続するフォルムによって構成されている。線が伸び、枝分かれし、再びつながる構造的な造形言語を用いることで、馴染みのある家具の類型を再解釈した。家具としての機能を維持しながら、それぞれが空間の中で明確なアイデンティティを形成している。作品はアルミニウム鋳造によって制作され、一点ずつ手作業で仕上げられている。そのため、表面やテクスチャーにはわずかな違いが生じる。Savatlıは制作工程の痕跡を隠すのではなく、素材の個性として残すことで、それぞれの作品に固有の表情を与えている。
ハートの輪郭を構造へと変換したLOVE Chair
《LOVE Chair》では、ハートの輪郭が装飾的なモチーフとして付加されるのではなく、構造そのものから立ち現れる。左右非対称の背もたれが線とボリュームの間を行き来することで、誰もが知るハートというシンボルが、椅子の構造とシルエットの一部へと変換されている。《LOVE Side Table》では、同じ造形言語を異なるスケールへ展開。動き、素材、フォルムを共有することで、《LOVE Chair》との明確な関係性を生み出している。
コレクティブルデザインと彫刻の間に位置づけられる「LOVE」は、家具としての機能を保ちながら、空間の中で自律した存在感を示す。人の身体との関係だけでなく、作品を取り巻く建築や空間の雰囲気との対話も意図したコレクションとなっている。
Sami Savatlı
Sami Savatlıはトルコ・イスタンブールを拠点に、インテリアデザイン、家具、コレクティブルオブジェクトの領域で活動するデザイナー。素材、フォルム、空間体験を探求し、彫刻的な表現と素材そのものの特性を重視した作品を手がけている。イスタンブールではARKOBJECTがSavatlıのコレクティブル作品を紹介している。

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