ルイ・ヴィトンの人生をメゾンの進化に見立てて構成
ルイ・ヴィトン「VISIONARY JOURNEYS」展がタイのLVザ·プレイス バンコクで開催中。本展は今もなお語り継がれるルイ・ヴィトンという人物の伝説を、ルイ・ヴィトンの起源をテーマにした「Origins(オリジン)」にはじまり、驚きや職人技を伝える「Iconic Bags(アイコニックなバッグ)」、想像力が詰め込まれたインスピレーション溢れる「Collaborations(コラボレーション)」など、先見性のある「Visionary(ビジョナリー)」なアーティスティック・ディレクターたちを通じて掘り下げる構成となっている。
ルイ・ヴィトンのユニークなアイデンティティは、奥深い革新の歴史に根差しながらも時代の潮流を取込み、反映してきた。1854年以来何世代にもわたり、創業者一族やクリエイティブ・ディレクターたちはモノづくりに献身的に取組むと同時に多様なコラボレーターたちを迎え入れることで、品質だけでなく外の世界とのつながりも合わせ持ったブランドを作り上げてきた。本展ではそういった伝統やストーリーテリングを新たな文脈で表現した演出で、ルイ・ヴィトンの雄大で多様な世界観を体験できる。様々なコンテンツやイノベーション、技術、素材の品質、またはタイムレスなイコノグラフィーをもとに考案された特有の展示形式を採用し、それらの要素を解体、再構築しながらエキシビションのセットが構成されている。
Origins(オリジン)
「Origins」のルームでは、サヴォアフェール(匠の技)、革新、旅、創造性という創業時から続く4つの柱を通じて、ヴィトン家がメゾンにもたらした具体的かつ顕著な貢献に焦点を当てている。歴史を物語る何百もの文書のレプリカや42の作品が展示されたルームは、全体が生きたアーカイブ、まさに好奇心を掻き立てるアイテムを集めたキャビネット。過去のアーカイブdを静的に展示するのではなく、平面と立体を組み合わせた造作、ケース、テキスト、そしてビデオスクリーンが、3次元の格子状の骨組みに散りばめられたハイブリッドなディスプレイとなっている。
Iconic Bags(アイコニックなバッグ)
「Iconic Bags」のルームでは、様々なアイコンのユニークな形やフォルム、そして重要性を伝えるためにバッグ21点とプレタポルテ2ルックを展示。それらを閉じ込めた透明なアクリルバブルがバッグの形とフォルムを際立たせる。空中に吊り下げられたいくつもの球体は、時を超えた発明とその集合的なストーリーを星空のように表現している。
Collaborations(コラボレーション)
「Collaborations」のルームでは、「スピーディ」と「キーポル」をベースに構築されたコラボレーションを通じて、メゾンの進化とクリエイティビティを展示。コラボレーションによる無限の可能性と、彫刻作品としてのバッグのエッセンスから着想を得て作られた空間には、ディスプレイのオブジェとして、また常に変化するコンテンツの背景として機能するクロームメッキ加工されたバッグ184点が使用されている。7つのオリジナル作品がメリーゴーラウンドのように回転しながら半円形のアニメーションスクリーンと同期し、反射仕様が施された展示室を各コラボレーターの特徴的な作品やオブジェのパターンが映し出されるシネマティックなショーケースへと変貌させる。
Souvenirs(スーベニア)
「Souvenirs」のルームは、ポスターやトートバッグ、ステッカー、ペンシル、ポストカードなど、ルイ・ヴィトン限定のオブジェが入った特大の自動販売機を通じて、メゾンのエネルギッシュでプレイフルなアティチュードを表現。バンコクで初開催となる本展ならではのデザインは、バンコクのナイトマーケットのような多様性とエキサイティングな雰囲気の集合体から着想を得たもの。ここでは、ディスプレイスクリーンと自動販売機が鏡張りの壁から反射する鮮やかな光のグリッドに組み込まれ、室内をカラフルなルイ・ヴィトンの世界で満たしている。