現代的なインスタレーションとルネッサンス期の宮殿がローマで対話する

建築家ファビオ・マッツェオが率いる複合建築事務所の本社は、万華鏡のように反射する構造でゲストを驚かせている。ジュリア通り167にある17世紀の邸宅の広大な玄関では、印象的な新しい反射型のインスタレーションは、磁石の様に惹きつける魅力を持ち、ゲストや訪問者のほとんどが狼狽させられるほどである。

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Mirror of wonders - Fabio Mazzeo Architects
Styling Alessandro Pasinelli Studio
Photo credit: Bianca Puleo

ルイス・キャロルの有名な夢小説に出てくるような不思議な鏡で、アリスのウサギの穴の旅のように、突然、不可能を信じ、風変わりで視覚的に美しい「もうひとつの」世界へと導いてくれる。幅4.5メートル、高さ4メートルの大きな鏡の壁面は、いくつかのセクションに分かれ、そのすべてが自力で動くように設計されていることにより、空間の様々な角度や視点が絶えず反射し合って万華鏡のようにきらめく中に、思いがけないシーンの断片が再び配置される。

私たちのすべてのプロジェクトがそうであるように、私たちもまた、この強いアイデンティティを持つ空間の個性を引き出すために、セッティングの特殊性から出発して、テーラーメイドのアプローチで作品づくりに取り組みました。60平方メートルの大ホールでは、立体感よりも空虚さが勝っています。手描きの壁面には、銀箔をベースに白く塗られたローマンパインの森が描かれ、まるで仮想の冬の庭のようです。私たちは、過不足なく、過剰になることを避けたかったのです。そのため、権威主義的でもなく、堂々としているわけでもなく、むしろ歴史的な周囲の環境と調和するバランスを見出すことができるモダンな作品としてのインスタレーションを考えることになったのです。インテリアとの対話を生み出し、視線を捉えるのではなく、空間の中で方向付けるように設計・構築されました。

ファビオ・マッツェオ・アーキテクツ アートディレクター ファビオ・マッツェオ

このインスタレーションはルネッサンス期の貴重な鏡と向き合い、その姿を返すという500年の時を隔てた2つの芸術作品が互いに尊重する形で共存している。また、ファビオ・マッツェオ・アーキテクツがデザインした印象的な彫刻のテーブルも、この部屋の重要な作品であり、変化する反射の一部となっている。美的であると同時に機能的なこのインスタレーションは、ミラースクリーン技術を用いたモニターと一体化しており、チームがクライアントへのプレゼンテーションに使用する。

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Mirror of wonders - Fabio Mazzeo Architects
Styling Alessandro Pasinelli Studio
Photo credit: Bianca Puleo

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Mirror of wonders - Fabio Mazzeo Architects
Styling Alessandro Pasinelli Studio
Photo credit: Bianca Puleo

アート、建築、デザインの間にあるこの作品は、ファビオ・マッツェオ・アーキテクツの存在とデザインのあり方を物語るもので、鏡の向こう側に誘い新しい美のヴィジョンを想像し体験させてくれる。

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Mirror of wonders - Fabio Mazzeo Architects
Styling Alessandro Pasinelli Studio
Photo credit: Bianca Puleo

ファビオ・マッツェオ・アーキテクツ(Fabio Mazzeo Architects)について

チームを率いるのは、2018年までExclusivaのクリエイティブディレクターを務め、現在は複合スタジオファビオ・マッツェオ・アーキテクツの建築家、ファビオ・マッツェオ。ローマの中心部にあるファビオ・マッツェオ・アーキテクツの本拠地である歴史的建造物は、個々の才能、イタリアの最高級の職人技、先端技術、イタリア製の優れたデザインブランドが融合したクリエイティブの集合体となる。ファビオ・マッツェオ・アーキテクツは、ルネッサンス期の古典的な工房を現代風にアレンジし、そのすべての作品を特徴づけるイタリアンエレガンスへの情熱によって、建築構造からインテリアデザイン、オブジェ、家具、インテリア表面のサイトスペシフィックデコレーションまで、マクロレベルからミクロレベルまでプロジェクトを手がけている。この包括的なビジョンは、新しい美の形、時代を超越し、住む人、体験する人に感動を与えるようなユニークな建築に反映されている。