唯一無二の滞在を提供するアートミュージアムホテル
興和が、箱根町宮ノ下にアートミュージアムホテル「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍(りんぽうきりゅう)」を2024年春に開業する。興和のエスパシオブランドとしてはハワイに続く2施設目で、国内では初の開業となる。
「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」は豊かな自然に囲まれる宮ノ下にあり、広大な敷地にはわずか9棟の個人邸宅型施設(客室)とスパサロンのみがたたずむ。各棟にはプライベートプールと温泉を備え、選りすぐりのアーティストが設えや装飾を1棟ずつ担当した。アートミュージアムホテルにふさわしく、染色や唐紙・組子・漆・左官などの日本の伝統工芸・技術で彩られており、各棟で異なる趣を楽しめる。温泉は、箱根の中でも古くから開発された「箱根七湯」の堂ヶ島温泉の源泉を加水することなく熱交換で温度調整、箱根の清流や森を眺め、自然を感じることのできる露天風呂と内風呂を設置。ルームキーや浴衣、食事中の箸などを好みのデザインから選ぶことができる。
各客室のアート
「麒麟」「鳳凰」「亀」「龍」という神、吉祥の象徴を様々な作家が、様々な視点で捉えたアートで彩られている。染色や唐紙・組子・左官・箔・書・鍛金・漆喰と、すべては日本の伝統工芸に裏打ちされていながら、昇華された作品は斬新かつ優雅に仕上がっている。
裕人礫翔 / 箔工芸作家
金節の加工技術で国宝などの複製に取り組んできた裕人礫翔。アートの分野においても世界で活躍、作品は幅広いコントラストで構成され、日本独特の美の価値観である「陰翳礼讃」を感じさせる陰と陽、静と動、光と闇の対比、抑制の美の世界が繰り広げられている。
トトアキヒコ / 唐紙師
和紙に手仕事で文様を写し取る伝統的な技法を継承し、唐紙をアートに昇華。文様に込められた自然と四季を愛で、八百万の神を信仰する日本古来の世界観を尊重しながら生み出される深淵な青い唐紙は「トトブルー」と評されるほど、独自の世界観を築いている。
挾土秀平 / 左官職人
インスタレーションなども手掛け、アートの領域からも高く評価される左官技能士。左官の技術を元に平面や立体、独自に採集したという土の色彩、その精緻な組み合わせは静謐ながら、挾土秀平が生み出すダイナミックな造形によって新たな息吹を宿す。
橘智哉 / 彫刻家
素材と対話しながら様々な表情を引き出し金属に宿らせていく橘智哉。音や風といった不可視なもの、火や光といった触れることができないものすら鮮やかに表現して見せる。橘の手を経ると、無機的なものが有機的な存在へと転生するかのような変化を見せる。
塩澤正信 / 組子職人
和室の欄間の装飾などに使用されていた日本の伝統木工、組子。建具の一種であった組子を、微細かつ独特な手法で芸術にまで押し上げた組子職人。小さな幾何学模様が壮大で優美な風景、造形を描いている。塩澤正信の作品はミクロ、マクロの視点両面において感動に誘う。
福本繁樹 / 染色作家
和装染色を生業とする家に生まれ、大学では西洋絵画を学ぶ。「布象嵌」という手法で、光の加減や見る角度で異なる印象を生む作品を手掛け、日本の伝統技法を土台とし、日本語の「あいまい」が表現された作品群は、現代美術の領域でも高く評価されている。
遠藤泉女 / 書家
書・現代美術家として各種展覧会に参加、2009年度はデンマーク、レミセン国際アーチストワークショップなど海外のワークショップ等に参加。ダンボール、セメント板、布、等々に巨大な絵文字の拡がりを見せ、今後の更なる活躍が期待されている。
村本真吾 / 漆作家
漆と竹。竹をしならせ、そこに布を張り、漆を施す。村本の特異な手法によって見たことのない曲面が生まれ、さらには塗り重ねられ、磨かれた漆が艶やかな光沢を放つ。自然物がもつ偶然性と人間の手による必然性の結実は、自然と人間との共生を表現している。
「聖域」への入り口・アッパーレセプション
国道1号線からの玄関となるアッパーレセプションは、「結界」の中、「聖域」への入り口となる。かつての武将が鎧を脱ぎ、傷と疲れを癒しにこの地の温泉に訪れたように、喧騒からかけ離れた下界の平穏、深い谷にここから案内してくれる。飾られている甲冑は、16世紀における日本に和平をもたらした小田原征伐の指揮者、豊臣秀吉、そして徳川家康、伊達政宗が纏っていた鎧を完全再現したもの。
エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍 施設概要
所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下72 |
敷地面積 / 延床面積 | 44,021.88㎡ / 2184.14㎡ |
客室数 | 9棟 |
施工 | 清水建設 |
開業 | 2024年春(予定) |
付帯施設 | スパサロン、アッパーレセプション、フロント |
URL | https://houoh.jp/ |