身の周りの現象を「装置としての芸術」で可視化・可聴化
「三原聡一郎 レシピ:空気の芸術」が慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)で2024年6月3日(月)から8月3日(土)まで開催される。三原は身の回りの様々な物質や現象を芸術に読みかえる制作を行うアーティストで、メディアアートの基盤となるフリーカルチャーやオープンソースプラットフォームといったテクノロジーの視点・方法を介在させながら、環境に呼応する「開かれた系(システム)」のあり方をインスタレーションとして提示してきた。本展では、近年の三原の制作活動を一望するとともに、作品の根幹を「レシピ」としてアーカイブ化していく試みを展示。また、KeMCo と三原が昨年度より共働してきた、コンポスト・プロジェクトや慶應義塾中等部との「物質循環」ワークショップの実践も紹介される。
我々を取り巻く現象・事象に焦点を当てた制作活動を展開してきた三原は、近年それらをマッピングすることで、自身の作品と制作の関心が「振動」「呼吸」「粒子」の3カテゴリーから成ることに気づき、「空気の芸術」と名づけた。本展では三原の関心と実践を反映した展示作品をとおし、「空気の芸術」を体験できる構成となっている。
展示作品例
三原 聡一郎 プロフィール
主な個展に「空白に満ちた世界」(クンストラウム・クロイツベルク・ベタニエン、2013/京都芸術センター、2016)「土をつくる」(公開中 compost.mhrs.jp、2021– )、グループ展に「エナジーインルーラル」(国際芸術センター青森、2023)、「恵比寿映像祭」(東京都写真美術館、2020)、「札幌国際芸術祭」(芸術の森有島旧邸、2014)、「サウンドアート—芸術の方法としての音」(ZKM、ドイツ、2012)など。展覧会キュレーションに「空白より感得する」(瑞雲庵、2018)。共著に「触楽入門」(朝日出版社、2016)。アルス・エレクトロニカ、トランスメディアーレ、文化庁メディア芸術祭、他で受賞。プリアルスエレクトロニカ 2019 審査員。NISSAN ART AWARD2020 ファイナリスト。2022年より「3月11日に波に乗ろう」を共同主催。方法論の確立していない音響彫刻やメディアアート作品の保存修復にも近年携わっている。
「三原聡一郎 レシピ:空気の芸術」開催概要
会期 | 2024年6月3日(月)~8月3日(土)(土日祝休館) 特別開館 6月22日(土)、8月3日(土) 臨時休館 6月24日(月)、7月29日(月) |
時間 | 11:00~18:00 |
会場 | 慶應義塾ミュージアム・コモンズ(三田キャンパス東別館) |
料金 | 無料 |
URL | https://tinyurl.com/2m5etbbs |