イギリスストリートアートシーンの先駆者Sickboyのライトボックス作品やドローイングの新作を発表
OIL by 美術手帖ギャラリーでは2022年4月14日(木)から4月26日(火)まで、イギリスを拠点とするストリートアーティストSickboyの個展「FOREVER - TOKYO 2022」を開催し、ライトボックス作品やドローイングの新作を発表する。また展示作品は2022年4月15日(金)からオンラインでも販売を開始する。
Sickboyの個展「FOREVER - TOKYO 2022」について
Sickboyにとって東京での個展は本展が2度目となり、2018年に開催した東京初個展「FOREVER」はその名の通り“永遠”をコンセプトとして、不変を問うものだった。本展でも同じく「FOREVER」をタイトルとしているが、永遠と同時に儚さや不常についても探求することで“永遠とは何を意味するか”について表現することを目指している。本展はSickboyにとって重要な変換点となり、これまでの作品はカラフルな色彩を特徴としてきたが、今回初めて完全なモノトーンの作品を制作した。
また、通常の絵画や彫刻作品に加え、鉛筆画(ドローイング)を発表し、新しくカーボンプリントの作品にも挑戦している。鑑賞者はこの展覧会を通じてSickboyの提示する永続性と無常性の関係を様々なかたちで感じることができる。絵が完成する以前からにじんだり、変化したりする鉛筆という素材は永続性を持つ絵の具と比較して即時性を表し、ライトボックス型の作品はライトボックスの物質としての堅固さと、その中に収められた絵画の緩さと生命力が相対して親しみやすさを持ち合わせている。
Sickboyは本展において色彩や絵の具の使用を最小限に抑えながらも、これまででもっとも一貫性をもつ作品群をつくりあげた。鉛筆か絵の具か。黒か白か。定着しているか、消せるか。剥き出しのものか、しっかりしたものか。バラバラのものか、繋がったものか。刹那的か永遠か。本展ではこれら相反するものすべてのコントラストを感じることができる。時間という私たちの存在を固定するもの、そこから私たちを解放してくれるもの。Sickboyはその二面性を探求している。イギリスのストリートアートシーンを代表するSickboyの新しい挑戦を会場で体験することができる。
Sickboy
Sickboyは1980年イギリス・ブルストル生まれ。寺院を模したモチーフと「Save the Youth」をスローガンで知られるストリートアーティスト。またイギリスのストリートアートシーンにおいて、タグの代わりに初めてロゴを使ったグラフィティアーティストのひとり。彼の作品は進化を続け、まったく新しいタギングの方法を発案したことにより、ストリートシーンに大きな影響を残している。Sickboyは悪名高いブリストルのグラフィティシーンから現れ、「TheTemple」として知られる赤と黄色のストリートロゴと「Save the Youth」のスローガンは、世界中の壁やwheelie bin(大型ゴミ箱)に見ることができる。その作品はイギリスのストリートムーブメントの中で彼の存在を確固たるものにし、世界的にも名の知れたアーティストの一人となっている。Sickboyの作品はイギリスの国営放送(BBC)、インディペンデント紙をはじめ、国内外の様々なメディアで特集され、Banksyの映画「Exis Through The Gift Shop」(2010)にも登場している。
Sickboy「FOREVER - TOKYO 2022」開催概要
会場 | OIL by 美術手帖ギャラリー |
会期 | 2022年4月14日(木)から4月26日(火)まで ※会期中無休 |
開場時間 | 11:00〜20:00 |
入場 | 無料 |