サウンド / パフォーマンス / インスタレーション / ヴィジュアルアートが劇場空間で融合する鑑賞体験

坂本龍一と高谷史郎(ダムタイプ)のコラボレーションによる、最新にして最後のシアターピース「TIME」日本初公演の詳細ならびにチケット情報が発表された。「TIME」は、坂本龍一が生前本作のために全曲を書き下ろし、コンセプトを立案、生前最後に手掛けたシアターピース。ヴィジュアルデザイン、コンセプトを、坂本と数多くのプロジェクトで創作をともにした高谷史郎(ダムタイプ)が手掛ける。

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「TIME」世界初演 ( 2021 年 オランダ・アムステルダム )より。写真中央 田中 泯。

1999年に日本武道館、大阪城ホールで上演され、約4万枚が即完売した公演「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」に続く、本作「TIME」では、サウンド、パフォーマンス、インスタレーション、ヴィジュアルアートが劇場空間で融合。その鑑賞体験は、2021年世界最大級の舞台芸術の祭典「ホランド・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)での世界初演でも、満場のスタンディングオベーションをうけ、2024年3月遂に日本で初めての上演を迎える。出演には、ダンサー、そして俳優としても国際的に活躍する田中泯。伝統楽器「笙」を国際的に広めた第一人者で、ジョン・ケージ、武満徹など、世界的アーティストの新作初演も手掛けた宮田まゆみ。そして今回の日本初公演では新たに、国内外で多彩な活躍を続けるダンサー石原淋を迎える。

坂本龍一 | Ryuichi Sakamoto

1952年東京生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。1983年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』『12』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的に高い評価を得た。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援した。2023年3月28日、71歳で死去。

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PHOTO BY NEO SORA ©2020 KAB

高谷史郎 | Shiro Takatani

1963年生まれ。京都市立芸術大学 環境デザイン専攻卒業。1984年からアーティストグループ「ダムタイプ」の活動に参加。様々なメディアを用いたパフォーマンスやインスタレーション作品の制作に携わり、世界各地の劇場や美術館、アートセンターで公演 / 展示を行う。1998年からダムタイプの活動と並行して個人の制作活動を開始。adf-web-magazine-sakamoto-ryuichi-time-3

田中 泯 | Min Tanaka

1945年生まれ。66年クラッシックバレエ、モダンダンスを学んだ後、74年から独自のダンス、身体表現を追求するようになる。本格的海外デビュー「パリ秋芸術祭『間―日本の時空間』展(ルーブル装飾美術館)78年」をきっかけにし、ゆるやかで微細な動きで身体の潜在性を掘り起こすパフォーマンスは、ダンスをはるかに越えて、新しい芸術表現として衝撃をもたらした。

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©AiriMatsuo

宮田まゆみ | Mayumi Miyata

東洋の伝統楽器「笙(しょう)」を国際的に広めた第一人者。古典雅楽はもとより、現代音楽、オーケストラとの共演などにより、「笙」の多彩な可能性を積極的に追求している。国立音楽大学ピアノ科卒業後、雅楽を学ぶ。1979年より国立劇場の雅楽公演に出演。1983年より笙のリサイタルを行って注目を集める。adf-web-magazine-sakamoto-ryuichi-time-5

石原 淋 | Rin Ishihara

1994年、NHK音楽映像ドラマ『ハムレット幻蒼』で映像デビュ-。番組にダンサーとして出演していた田中泯に出会いその後、師事。1996年、田中泯演出の舞台『千年の愉楽』(原作:中上健次)にて観世栄夫と共演。その後、海外公演も含め田中泯作品に多数出演。田中泯の唯一無二の「弟子」であると同時に、田中泯の活動全般を支えるマネージャーであり、プロジェクトを牽引するプロデューサーでもある。田中泯の「場踊り」の音をライブオペレーションするなど、演出的な活動にも携わる。adf-web-magazine-sakamoto-ryuichi-time-6

シアターピース「TIME」公演概要

東京・新国立劇場 (中劇場)2024年3月28日(木)から4月14日(日)まで
京都・ロームシアター京都 (メインホール)2024年4月27日(土)から4月28日(日)まで
音楽 + コンセプト坂本龍一
チケット取扱い