禅画家たちがいかに周囲の現代世界の幻想に満ちた心配事や制約を超越しようとしたかを示す

無功徳:ギッター・イエレン・コレクションの禅画」がアメリカ・ニューヨークのジャパン・ソサエティーギャラリーで2024年3月8日(金)から6月16日(日)まで開催される。本展はニューオリンズに在住するカート・ギッターとアリス・イエレン・ギッター夫妻のコレクションからなるもので、世界でも有数の禅画作品のコレクションとして知られている。水墨画や書画を通じて魅力あふれる仏教の教義を教化することに貢献した画僧たちの作品を展示する。

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Yamaoka Tesshū, Talismanic Dragon, 19th century, hanging scroll, ink on paper.
The Museum of Fine Arts, Houston, the Gitter-Yelen Collection

江戸時代(1615-1868)から近代にかけた日本の禅僧によって描かれた禅画は、他の仏教絵画とは大きく異なり独自の位置を占める存在と言われている。一般的な仏教絵画で強調される緻密な構図が際立つ鮮やかな色彩、神秘的な題材や複雑で膨大な儀礼などとは対照的に、表現主義的で大胆な躍動感のある日本の禅画は、単色で比較的シンプルなデザインが多いという特徴を持っている。

本展は、ジャパン・ソサエティーギャラリーがこれまで開催してきた、禅宗の芸術作品やコンセプトを探求した展覧会やプログラムの歴史に基づいている。また、展覧会の開催に合わせ、ギャラリー内での瞑想、書道ワークショップ、茶道のデモンストレーションなどを通じて、禅画についての理解をさらに深める機会を提供する一連のパブリックプログラムも開催予定。

「無功徳:ギッター・イエレン・コレクションの禅画」開催概要

会期2024年3月8日(金)〜6月16日(日)
時間12:00~19:00 ※月・火は休館
会場ジャパン・ソサエティーギャラリー 
料金一般12ドル、シニア・学生10ドル
チケットhttps://japansociety.org/gallery/
URLhttp://tinyurl.com/y6hwcska