近代から現代にいたる約5,700点の作品からセレクト

MOTコレクション「歩く、赴く、移動する 1923→2020 / Eye to Eye - 見ること」が2024年4月6日(土)から7月7日(日)まで東京都現代美術館で開催される。本美術館のコレクションから会期ごとに様々な切り口でキュレーションし展示、現代美術の持つ多様な魅力を発信する。

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本展では1階にて「歩く、赴く、移動する1923→2020」と題し、1923年の関東大震災直後に上京した鹿子木孟郎が被災地を歩き描いたスケッチから、移動の自由が制限されたコロナ禍における2020年の本美術館での個展に際して制作されたオラファー・エリアソン作品まで、「歩く/赴く/移動する」をキーワードに多彩な作品で構成。藤牧義夫の傑作《隅川両岸絵巻》(1934)を展示するほか、 周辺地域とのつながりから企画された「MOTサテライト」を機に制作されたクサナギシンペイ、光島貴之、ワタリドリ計画の新収蔵作品なども併せて紹介、美術館がある清澄白河や木場という地域にも光をあてる。 様々な時代や国に跨る作家たちに歩みを重ねることで、私たちが生きる世界や社会への視座を高める機会を目指す。

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鹿子木孟郎《震災スケッチ(避難民と焼野)》1923

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藤牧義夫《隅田川両岸画巻 No.2》1934(部分)

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光島貴之《ハンゾウモン線・清澄白河から美術館へ》2019
Photo: Takashi Fujikawa

3階では「Eye to Eye - 見ること」と題し、様々な視線の在り方にフォーカス。アレックス・カッツやロイ・リキテンスタイン、中村宏、中園孔二などの絵画に、「描かれた視線」から反射する素材を用いた多田美波、モニール・ファーマンファーマイアンの彫刻やレリーフによる「巻き込まれる視線」までを取り上げる。さらに世界中の都市と自然の営みをとらえた松江泰治の「カメラ・アイ」、マヤ・ワタナベの映像が風景の細部に向ける「批評的な視線」など、見ることに意識を向けながら、多様な技法の作品をめぐる。

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モニール・ファーマンファーマイアン《Heptagon》
2008 Photo: Shizune Shiigi

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多田美波《相 (Phase)》1989 Photo: Norihiro Ueno

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中村宏《明暗法からの視線》2015-16

出品予定作家

朝倉摂 / 安齊重男 / 桂ゆき / 鹿子木孟郎 / クサナギシンペイ / 久保田成子 / 栗田宏一 / 多田美波 / 中園孔二 / 中野淳 / 中村宏 / 奈良美智 / 尾藤豊 / 福田尚代 / 藤牧義夫 / 松江泰治 / 松本竣介 / 光島貴之 / 宮脇愛子 / 柳瀬正夢 / ワタリドリ計画(麻生知子、武内明子) / アンソニー・カロ / オラファー・エリアソン / モニール・ファーマンファーマイアン / アレックス・カッツ / ロイ・リキテンスタイン / リチャード・ロング / ゲルハルト・リヒター / アンディ・ウォーホル / マヤ・ワタナベほか

MOTコレクション「歩く、赴く、移動する 1923→2020 / Eye to Eye - 見ること」開催概要

会期2024年4月6日(土)~7月7日(日)
休館日月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30 日、5月7日
時間10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
会場東京都現代美術館 コレクション展示室
料金一般 500円 / 大学生・専門学校生 400円 / 高校生・65歳以上 250円 / 中学生以下無料
主催東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
URLhttps://tinyurl.com/bdt575wa