現在の東京から立ち現れる、新たなムーブメントの夜明け

OIL by 美術手帖ギャラリーでは、2022年10月7日から10月31日まで、ヒロ杉山がキュレーションするグループ展「NEO PAINTING TOKYO」を開催。参加アーティストは伊藤桂司、榎本マリコ、SARUME、中島友太、長嶋五郎、山崎由紀子、ヒロ杉山。80年代のニューペインティングとヘタウマ文化を経て、現在の東京に生まれつつある新たなペインティングの潮流を展望する。adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-1.jpg

概要

1980年代、世界で同時多発的に誕生したアート・ムーブメント「ニューペインティング」は、鮮烈な色彩と荒々しい筆致による自由な絵画表現として発展。日本では同時期に、主にイラストレーターたちのなかから「ヘタウマ」という概念が生まれ、稚拙ながら味のある描写で、湯村輝彦、蛭子能収、根本敬といった表現者が注目を集めた。雑誌や広告といったメディアを通じて彼らが後世に与えた影響は計り知れない。その後継として、湯村に師事したヒロ杉山をはじめとするアートディレクターやグラフィックデザイナーといった職業の表現者たちが台頭。アートの分野にも進出し、彼らによってアートとイラストの境界が乗り越えられていった。本展では、80年代のニューペインティングと日本独自のヘタウマの流れを経た、現在の東京における新たなムーブメントの胎動を感じさせる7名の表現から、令和のアートの予兆をあぶり出す。80年代当時にはヘタウマブームを牽引し、以後も脈々と続く日本独自のサブカルチャーを発信し続けるPARCO。その中にあるOIL by 美術手帖ギャラリーを会場とする本展で、ここから生まれる新時代のアートの夜明けを感じることができる。

作品販売について

本展出品作品は、会場とアートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて2022年10月8日(土)16:00から販売する。

参加アーティスト

ヒロ杉山(Hiro Sugiyama)

東京都生まれ。湯村輝彦に師事。1989年に谷田一郎とともに「近代芸術集団」結成。1997年にクリエイティブユニット「エンライトメント」を結成。2004年より現代美術の世界で国内外の展覧会にて作品を発表する。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-3

《HOWKMAN》(2022) 910×730mm キャンバスにアクリル(参考作品)

伊藤桂司(Keiji Ito)

1958年東京都生まれ。グラフィックワーク、アートディレクションを中心に活動。2001年東京ADC賞受賞。テイ・トウワ、木村カエラ、スチャダラパー、GRAPEVINE、THE BAWDIES、PES from RIP SLYME、高野寛、ohana、オレンジペコー、ボニー・ピンクなどの音楽関係や、愛知万博 EXPO2005 世界公式ポスター、コカコーラ・コーポレイトカレンダー、NHKの番組タイトル&セットデザイン、イギリスのクラヴェンデール・キャンペーンヴィジュアル、SoftBank キャンペーン、KEIJI ITO × graniph Collaboration等、活動は多岐に渡る。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-4

《HARMONIA》(2020) 500mm×380mm 紙、ミクストメディア(参考作品)

榎本マリコ(Mariko Enomoto)

1982年生まれ。東京都在住。日本画家であった曽祖父の影響もあり、幼い頃から自然と絵のある環境で育つ。バンタンデザイン研究所、スタイリスト科卒業後独学で絵を描き始める。イラストレーターとして書籍の装画、演劇のビジュアル、CDジャケットなど様々なジャンルのアートワークを担当していたが、近年ではより作家性を追求し個展やグループ展で、植物や動物などに顔を覆われた人物のポートレートを中心に発表する。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-5

《a dreamer Ⅰ》(2022) 324mm×232mm 紙に油彩(参考作品)

SARUME

形ある“モノ”の概念に焦点を当てず、モチーフを抽象的に捉え、古くから受け継ぐ人々に共通する深い意識や、自身が新たに経験した世界から反響した光により映し出されたイメージ、さまざまな意識段階に記録された記憶に意識をフォーカスして描く。2015年より「Here is ZINE Tokyo」にてドローイング作品を発表。17年よりペインティング作品を発表。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-2.jpg

《theōria》(2022) 1455×1120mm キャンバスにアクリル(参考作品)

中島友太(Yuta Nakajima)

エンライトメント所属のアーティスト、アートディレクター。ネットで拾った画像や、漫画、古本、アニメ、雑誌の切り抜きなどをまとめたフォルダの中から、琴線に触れたオブジェクトをセレクトし、デジタル上でコラージュ。自身のフィルターを通しインプットとアウトプットを繰り返し、ペインティングや再コラージュをしてキャンバスに落としこんでいる。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-7

《Reverse suspension》(2022) 606×727mm キャンバスに油彩(参考作品)

長嶋五郎(Goro Nagashima)

雑誌『POPEYE』の表紙やANA機内誌『翼の王国』、TOYOTAカローラのCMへの参加など、雑誌媒体から広告、アパレル、音楽関連、TV 番組を中心にイラストレーターとして活動。2020年より油彩画でのアーティスト活動を本格的に開始。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-8

長嶋五郎 参考作品(キャンバスに油彩、アクリル、メディウム)

山崎由紀子(Yukiko Yamasaki)

1988年京都府生まれ。東京都在住。デジタルネイティブとアナログ世代の間に生まれ、あらゆるデジタルガジェットの進化、それに伴う情報取集におけるスピードの変化を体感した世代の作家。SNSやネット上で気になった画像を日々集め、デジタル上でコラージュし、それをペインティングに再編集するという手法で作品を発表している。キャンバスのペインティング作品の他に、CD ジャケットや広告、ファッションブランドとのコラボ、壁画など媒体を多様に展開。

adf-web-magazine-neo-painting-tokyo-6

《均衡と連続性》(2022) 1170×1170×25mm キャンバスにアクリル(参考作品)

アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」について

これまでアートシーンの動向を伝えてきた『美術手帖』が、日本を代表するギャラリーやアートストアとともにつくる"オンラインでアート作品を購入できるサービス"。メディアとしてアートと社会をつなぐ役割を担ってきた『美術手帖』は、このサービスを通じて「アート作品の購入」という体験を届ける。2019年秋には、渋谷パルコの2階にギャラリーをオープンし、アート作品との出合いの場を創っている。

「NEO PAINTING TOKYO」開催概要

会場OIL by 美術手帖ギャラリー
会期2022年10月7日から10月31日まで
時間11:00〜20:00
入場無料

pwa