アルファベットとダイナミックな作風
パルコは、美術界が注目する現代書アーティスト・ハシグチリンタロウの、待望の東京初個展ハシグチリンタロウ個展「so many life,So many death」を、2023年3月14日(火)から2023年3月26日(日)まで、渋谷PARCO B1F「GALLERY X BY PARCO」にて開催する。
ひと目見た瞬間から忘れられない強烈なインパクトを与えるアルファベットとダイナミックな作風が印象的なハシグチリンタロウ。戦後前衛芸術に影響を受け、20代より地元九州を拠点に活動し、パンクロックを聞きながら筆記具に筆ではなくタオルを使って制作を続ける。人間が思考する動物たる“書く”という行為の源泉を深堀りし、膨大なアーティストノートより生まれた「謎の本」シリーズは、文字と絵画の境界線すらも自由に行き来しながら、野生との境界線が曖昧な古代人、情報の錯綜する我々現代人、人類から文字そのものがなくなる遠い未来の人類末裔やさらに宇宙のはてまで、創造の世界は奇想天外に無限に繰り広げられていく。
本展タイトル「so many life, so many death」は、生きとし生けるものの宿命である生と死を端的、且つ音霊的なフレーズで表現したアーティストからのメッセージそのもの。同時に未曾有のウイルスや戦争、混沌とした我々の時代の中で、「我々はどこからきて、どこに行くのか、そしてどう生きるのか」という問いをなげかけられているようでもある。ハシグチリンタロウの書き鳴らす個を超えた生命体としてのユニバースを感じ取っることができるかもしれない。会場では、本展覧会のための描き下ろし作品、鉛筆ドローイング作品などを展示・販売。その他、本展覧会の開催を記念し、自身初となる作品集『so many life, so many death』のリリースやジクレー印刷のエディション作品の販売を行うほか、オリジナルグッズも販売する。
書籍『 so many life, so many death 』
本展覧会のタイトルでもある描き下ろし作品「so many life, so many death」を巻頭に、 ハシグチリンタロウの過去2009年から2023年現在までの作品群と作品の成り立ちに密接 に関わるストーリー、そして美術評論家・南條史生氏によるロングインタビューを収録。ライブ感溢れる制作撮り下ろし写真や、作家として活動を始めた初期のころから現在までの流れをアーカイブ的に一望できるファン待望の1冊。
- 著者:ハシグチリンタロウ
- 仕様:A4 / 並製 / 100ページ
- 発売日:2023年3月14日(火)
- 販売:展覧会会場、パルコオンラインストア等で発売
- 定価:3,200円+税(予価)
ハシグチリンタロウ
1985年長崎県生まれ。書家、WLIGHTER。 10代の頃、パンクロックに衝撃を受け、自分たちのやり方で自分たちが言いたいことを表現することに魅了される。2004年に福岡教育大学書道専攻課程に入学を機に、言葉を用いた表現活動を開始。その後、戦後の様々な前衛芸術運動に感化され、中でも戦後日本を代表する書家・井上有一の「書は 万人の芸術である」という考えに触発され、「紙と鉛筆があればタダでできる一番簡単な芸術」「日常を生きるためのエネルギー」として書を展開。日々生活の中で閃くインスピレーションを断片的な言葉でノートに書き付けており、それらが生き物のように融合したり変化して生まれる作品群は、WORD MUTANT(ワードミュータント)と呼ばれている。安価なタオルを筆記具として用い、高速なPUNKさながらに一気呵成に書き上げるスタイルは現代において文字が活字や画面上に打ち込まれるだけの単なる記号になってしまった状況の中で、異質な存 在感を放っている。 近年は「なぜ人は記すのか」という書を根本から問い続ける作業の中で生まれた造語「WLIGHTE(ウライト)」=WRITE(書く)・LIGHT(灯す)をテーマにしたシリーズを発表。
ハシグチリンタロウ個展「so many life, so many death」開催概要
会期 | 2023年3月14日(火)から2023年3月26日(日)まで |
会場 | GALLERY X |
時間 | 11:00 ~ 21:00 |
入場 | 無料 |