アーティスト中島晴矢と写真家 大山顕がAI時代の偶然とアート コミュニティを考える
Campが企画・プロデュースする現代アートの地域コミュニティプロジェクト「HAKE」が、2026年9月26日に神奈川県相模原市のショッピングセンター「アリオ橋本」で第2回トークイベント「HAKE vol.02」を開催する。モデレーターを務めるのは、現代美術、文筆、ラップを横断して活動するアーティスト・中島晴矢。ゲストには、都市や建築物を独自の視点で捉えてきた写真家・ライターの大山顕を迎える。「モールから考える現代の情報環境」をテーマに、AIが情報を効率的に提示する時代における「迷うこと」や「偶然の出会い」の価値を、ショッピングモールという日常空間から考える。美術館やギャラリーではなく、人々が日常的に行き交う商業施設を現代アートの文化拠点として捉え直し、学生、アーティスト、地域住民をつなぐ試みとなる。
ショッピングセンターを現代アートの文化拠点へ
「HAKE」は学校と社会、街とアート、アートと日常など、さまざまな境界を越えて人々が出会い、新たな関係を築くことを目指すプロジェクト。舞台となるアリオ橋本周辺には複数の美術系大学がある一方、多くの学生が卒業後に地域を離れ、学生時代に培われた創造性や地域との接点が継続しにくいという背景がある。そこでCampは、地域住民が日常的に訪れるショッピングセンターを「アートと地域が出会う場」として再編集。展示やワークショップ、トークイベントを通して、美術大学の学生、アーティスト、地域住民が緩やかにつながるコミュニティ形成に取り組んでいる。
美大生とつくる日常の中のアート
HAKEにつながる取り組みは、美術大学の学生とのワークショップから始まった。大学の枠を越えて集まった学生たちが対話を重ね、自ら企画を立案し、ショッピングセンターという地域に開かれた空間で実践。そのひとつが、2026年2月に開催された参加型アート企画「すすめ!おえかきカート」。ショッピングカートを動かしながら絵を描く仕組みによって、買い物に訪れた人々が偶然アートに触れ、作品制作に参加する機会を生み出した。美術館やギャラリーを訪れることを目的としなくても、日常生活の延長で現代アートと出会えることがHAKEの特徴となっている。
中島晴矢と大山顕が考えるAI時代の偶然
第2回となる「HAKE vol.02」では、「モールから考える現代の情報環境 〜迷って歩くことと、AIが迷わず出すこと〜」をテーマに掲げる。効率化された情報環境では、検索やAIによって目的の情報へ短時間で到達できる。一方、街やショッピングモールを歩く行為には、目的地までの途中で予期しないものを発見したり、知らない人や文化と接触したりする偶然性が存在する。トークでは「歩くことでしか出会えないもの」と「言葉にすれば手に入るもの」の境界を問いながら、あえて迷うことや偶然に出会うことが持つ意味を検討する。ショッピングモールを起点に、AI時代のアートやコミュニティの可能性について議論する。イベント終了後には中島晴矢、大山顕と参加者が食事を囲んで交流する懇親会も開催。トークの場だけで完結させず、学生、アーティスト、地域住民が継続的につながるコミュニティへ発展させることを目指す。
中島晴矢 プロフィール
1989年神奈川県生まれのアーティスト。法政大学文学部卒業、美学校修了。近代文学、サブカルチャー、都市論を参照しながら、現代美術、文筆、ラップを横断する批評的な表現を展開している。著書に『断酒酒場』(本の雑誌社、2026年)、『オイル・オン・タウンスケープ』(論創社、2022年)など。
大山顕 プロフィール
1972年生まれの写真家・ライター。千葉大学工学部修了後、パナソニック勤務を経て2007年に写真家として独立。都市や建築、インフラなどを独自の視点から撮影・考察している。『新写真論 スマホと顔』で2023年日本写真協会学芸賞を受賞。著書に『マンションポエム東京論』『立体交差』『撮るあなたを撮るわたしを』『工場萌え』など。
HAKE 第2回 モールトーク 中島晴矢 大山顕 ショッピングモールがアートの語り場に
| 開催 | 2026年9月26日 |
| トークセッション | 16:30〜18:00(受付16:00) |
| 会場 | アリオ橋本 2階 HASHIMOTO BASE ROOM B |
| URL | https://hakevol2.peatix.com/ |

日本語
English


