自分以外の20万人を想像し、証明する

クマ財団ギャラリーで筒|tsu-tsuがドキュメンタリーアクティング「01-25-1997」を6月28日（金）から7月1日（月）まで開催する。本イベントはクマ財団が活動支援する支援生11名にクマ財団ギャラリーを自由に利用する機会を提供し、自身の創作のプレゼンテーションを行うシリーズ企画「KUMA selection2024」の第4弾。

同一生年月日の人物は世界中に20万人ずついるという説から、20万の人生を想像する。本プロジェクトは《1997年1月25日》に生まれた作家が、全く同じ日に生を享けた人物たちと出会い、演じることから、偶発的な連帯を起動させることを目指すプロジェクト。あらゆる物語を横断する身体を手に入れた上で、私から、あなたから、たわいもない語りが行われる。会期中、筒|tsu-tsuが13時から19時の6時間にわたり、同一生年月日の人物を演じ続ける。「ある人が、別の人になる」という出来事を鑑賞者は目撃し、証明する存在となる。

参考作品

《全体の奉仕者》2022

《地上》2023

《Junction》2022

筒|tsu-tsu

ドキュメンタリーアクター。山梨県在住。幼児より修する日本舞踊から得た「筒（つつ）」という身体感覚を手がかりに、演技を用いたプロジェクトを展開する。また、2022年からは山梨県河口湖町にてアーティスト・ラン・レジデンス「6okken」を設立し、運営する。近年の活動に「地上」（十和田市現代美術館/ 青森/2023）、「全体の奉仕者」（ANB Tokyo/ 東京/2022）「Backflow to the junction」（ニューヨーク/2019）ドリス・ウーリッヒ「Habitat / Halle E」（タンツククォーター/ ウィーン/2019）出演などがある。主な受賞に「やまなしメディア芸術アワード 2023-24 Y-CRYSTAL (山梨県賞)」（2024）、「Forbes Japan 世界を変える30歳未満30人」（2023）、「第28回CGC アート部門最優秀賞」（2023）など。