ハイテク・ハイコンセプト・ハイタッチなダイニング体験のデザインビジョン
カリフォルニアを拠点とする建築・インテリアデザイン事務所、ウィリアム・ダフ・アーキテクツ(WDA)は、北米第6位の航空会社であるアラスカ航空、レストラン業界のイノベーター、ローカルフードグループ、サンフランシスコ・ベイエリアの人気スポットでコンセプト主導型のレストランを展開するバックオブザハウス、そしてホスピタリティマネジメント会社のブリック × ブリックなどのクライアントプロジェクトを完了させた。
アラスカ航空は90年前にマクギー航空として設立され、ワシントン州のシアトルに本社を置き、サンフランシスコ国際空港の乗客ラウンジのアップグレードをWDAに依頼した。ダフはWDAリテール部門リーダーのジョナサン・鶴居とともに、豪華なプライベートダイニングを備えた英国航空のフューチャーズ・ラウンジなど4ターミナル全てで30以上の空港アメニティプロジェクトを完了させている。ブリティッシュ・エアウェイズのプロジェクトと同様に、WDAはアラスカ航空のラウンジを同社が確立したデザインガイドラインとブランド基準に沿って実現した。アラスカ航空にとって、これは親しみやすく、ブランド力のある空間を意味し、それぞれが「どうぞお入りください」、「一息つく」、「自由にくつろぐ」、「遠慮なく」といった、ゲスト体験を軸にしている。
2010年にサンフランシスコで創業した食通に人気のスーパー・デューパーの最新店舗でもWDAは既存のブランドガイドラインに基づき、シグネチャーアイコン、大胆なオレンジのアクセント、クラシックなダイナーのサブウェイタイル、荒削りの木のアクセントウォールなどに取り組んだ。ファストカジュアルレストランの「ファストフードのハンバーガー、スローフードの価値観」という理念は、地元の農家やデザイナー、サインペインター、職人などとも協力し、地元に根ざしたものとなっている。
一方、ローカル・フード・グループでは鶴井とWDAチームが、機能が形を決定するデザインアプローチを採用し、同社が展開するマイクロフードのパイオニア的存在であるローカル・キッチンのブランディングを一新した。WDAは同社のコンセプトの実証と最初の店舗の開発を支援し、カリフォルニア州パロアルトにこれまでで最大の店舗も完成させた。
特にブリック x ブリックのジョン・パークが考案したKAIYŌ・ルーフトップのようなハイコンセプトの店舗では、クライアント、デザイナー、建築家の間ではコラボレーション精神が重要である。WDAの創業者であるダフは、老舗企業から起業家ブランド、イノベーターまで、さまざまな目的や野心を持つホスピタリティクライアントとうまく仕事ができるのは本とデザインを融合したツール「デザイン・ビジョン」のおかげだと考えている。デザイン・ビジョンは「私たちの仕事を実現するために織り込まれている多くの未解決の糸を明確にする」5年間の会社全体の努力の結果であり、順序の原則、空間の質、デザイン感度、材料性という4つの本質的な要素を通して、デザイン問題解決にアプローチしています。デザインビジョンとは、デザインビジョンを集団で表現することであり、まとまったビジョンの枠組みの中で創造性を発揮することです」とダフは述べている。これらの条件はWDAの内部では私たちの間に存在し、外部ではクライアントのビジョンを追求する各プロジェクトチームに対して存在している。
ウィリアム・ダフ・アーキテクツ (WDA)について
ベイエリアとその周辺に革新的な建築を提供する。1998年に設立されたWDAはサンフランシスコに拠点を置き、働く才能ある人々、そしてこの地域のサステナビリティへの取り組みにインスピレーションを得ている。好奇心、コラボレーション、イノベーションを促進する文化へのコミットメントが、住宅、店舗、商業の各プラクティスにおける成功の原動力となっている。