サーカスのように楽しい食堂を

Multitude Of Sinsが一風変わったレストランプロジェクト「ビッグトップ」プロジェクトを完成させた。「ビッグトップ」は楽しい旅の郷愁から生まれた農園直送の食卓になってほしいとの想いから「サーカス食堂」と命名された。まるで団員たちが日常とはかけ離れたスペクタクルを繰り広げる、ファンファーレのイベントを想起させる。

adf-web-magazine-big-top-1

Welcome to the circus! Photo credit: Ishita Sitwala

adf-web-magazine-big-top-2

The entrance door engages the sensory experiences of touch and sound as it leaps into a rabbit hole of memory. Photo credit: Ishita Sitwala

ビッグトップのデザインは型におさまらない。表面仕上げ、特注照明、アート・インスタレーションから家具に至るまで、市内からの廃棄物寄付活動から集められたものでできている。不用品から救出されたものやゴミ捨て場から集められた宝物であり、新鮮な材料は全体の10%にも満たない。

adf-web-magazine-big-top-4

The billing counter. Photo credit: Ishita Sitwala

adf-web-magazine-big-top-5

Photo credit: Ishita Sitwala

バンガロール・クリエイティブ・サーカスが手掛けたこの会場は、色合いや質感、特注のアップサイクルインスタレーションなど、自由でクリエイティブな表現を象徴している。各テーブルは、廃棄物が実用性と結びついた彫刻のような存在に生まれ変わっているのだ。

エントランスの一連のアーチは、生き生きとしたティールの色調をまとったスクラップ・メタルで構成されている。通路には自転車のチェーンと金属片で構成されたグランジ・シャンデリアが点在し、その脇にはアップサイクルされた車のヘッドライトが照明器具の役割を果たしている。全体を覆う床は、廃棄されたディスプレイのサンプルをテトリス風につなぎ合わせたもの。廃棄された壁紙の見本がパッチワークのようにコラージュされ、フード・カウンターの背景に色と模様の相互作用を与えている。焦点となるコラージュの壁は、電子機器廃棄物、衛生設備、廃棄家具の寄せ集めで、気まぐれに想像された廃棄物のジグソーパズルのようだ。

奇妙なものが偶然に集まり、環境保護などに寄り添う差し迫ったメッセージを訴求しつつ、エンドユーザーにはその正体を明かしてアーティスティックに装っている稀有な空間なのだ。

Multitude Of Sins

インドのバンガロールを拠点とする落ち着きのない美学と超現実的なものを好む、ちょっと不思議なデザイン・スタジオ。個性、素材、色、構図の力強い組み合わせを使い、作品を通して思いがけないストーリーを表現している。


pwa