世界最大の建築アワード「A+アワード」ー 建築およびエンジニアリング業界を再考、再発明、再構築する必要性
世界最大規模のオンラインプラットフォームArchitizerが主催する建築アワード「A+アワード」が、その年の最も優れた建築物や空間を顕彰する第12回目となるアワードの募集を開始しました。NPO青山デザインフォーラム(ADF)は、今年度もArchitizerのメディアパートナーとして「A+アワード」をサポートします。
世界最大かつ最も民主的な建築賞プログラムであるArchitizer A+アワードでは、これまで世界92カ国以上のデザイナーの素晴らしい作品を顕彰してきました。今回で12回目を迎える本アワードでは、建築が気候変動に与える影響を軽減するための再利用や改修プロジェクトから、業界全体を変革するデザインツール、テクノロジー、素材の先駆的な開発まで、建築およびエンジニアリング業界を再考、再発明、再構築する必要性を訴える作品を募集します。
建築がどこへ向かっているのかについての対話を創り出したいと考えています。私たちは常に、「私たちがこの生涯で行っていることは、解決策の一部なのか、それとも問題の一部なのか 」を自問しています。
ミシェル・ロイキンド、ロイキンド・アーキテクトス創設者
都市が高密度化し、気候危機が深刻化し、私たちの社会的・環境的ランドスケープが限界点に達していることを背景に、建築家は建物の本質を再考する必要性に直面しています。第12回「A+アワード」では、今日や明日だけでなく、将来にわたって、より逆境に強い世界の実現に貢献するプロジェクトを顕彰する予定です。今シーズンもサステイナビリティ・アワードが開催され、グリーンビルディングの第一人者とのパートナーシップのもと、厳しい設計基準を満たしているかが精査されます。これらのカテゴリーでは、特定の地域や広い世界において、環境に配慮した設計の積極的な先例となるようなプロジェクトにスポットライトを当てることが想定されています。
民主的な審査プロセスを重視し、人々の日常生活に与えるデザインの影響にスポットを当てるべく各部門の一般市民によるオンライン投票が大きな役割を果たしています。オフィシャルパートナーであるv2comニュースワイヤー、AIAニューヨーク、Aestheticaの協力のもと、本アワードでは世界92カ国以上から集まった5,000以上のエントリーに対し、40万を超える一般投票がありました。
今年は新たに「アダプティブ・リユース(適応型再利用)」と「リノベーション」に特化した部門が設けられ、既存の建物を再利用し、再生可能なデザインを導入することが、建築業界にとって極めて重要であることが強調されました。また、今シーズンは、新素材や実験的な技術を取り入れたもの、人工知能(AI)ツールを使って作られたものなど、将来を見据えた意欲的なデザインを表彰する部門も加わりました。また、AIA会員企業の25%を占める個人事業主を顕彰するカテゴリーも今年から導入されています。全125カテゴリーのリストは公式サイトから閲覧できます。
第12回「A+アワード」は、Architizerの250名を超える審査員団によって審査されます。審査員団には、建築・デザイン界の一流メンバーをはじめ、アート、テクノロジー、ファッション、メディア、ビジネス、不動産業界の著名人が名を連ねております。
また本アワードにあわせ、『Architizer: The World's Best Architecture』も刊行されます。 ヘザーウィック・スタジオ、MADアーキテクツ、MVRDV、Neri&Hu Design and Research Office、隈研吾建築都市設計事務所、Studio Gangなど、業界の著名人が登場するこの本は、その年の建築ガイドの決定版となっております。
第12回「A+アワード」のロードマップは以下のとおりとなります。ほか詳細は公式サイトを参照して下さい。
- 募集開始:2023年10月9日
- 応募締め切り:2024年2月23日
- ファイナリスト発表:2024年4月
- 一般投票:2024年5月
- 受賞者発表:2024年6月
Architizer (アーキタイザー)
Architizerは、ニューヨークを拠点とし、2009年より世界中の建築、インテリア、家具、プロダクトなどの優れた作品やプロジェクトを紹介する世界最大規模のオンラインプラットフォーム。刺激的なコンテンツや建築プロダクトマーケットに関する情報、アワードプログラム、膨大なオンラインリサーチデータなどを通して、建築家の活動をサポートしモチベーションを与えることをミッションとしています。より良い建物を創り、より良い街、より良い世界を実現すべく活動する建築家に必要なツールを提供しています。